2025年10月25日(土)26日(日)
あそviva!劇場
原作「桜の樹の下には」梶井基次郎(青空文庫で読む)
脚本・演出 藤田ヒロシ
残忍なよろこびだが、これは俺たちが今こそ思い起こさなければならない伝承だ
あらずじ
"お前"が薄暗い陰気な部屋を訪れると、そこの住人である"俺"は「こいつを探していたわけではなかったが」「不思議と、こいつを探していたような気分になって、こいつを回したかったような気分になって―」と、独楽を回そうと何度も試みていた。
ようやく独楽を回すことが出来ると、唐突に桜が「また、咲いたんだろ?」と、部屋から出てもいないのに言う。何故わかると聞く"お前"に「便所はそっちだ。汚いが一応鏡がある。覗いてこいよ。その美しい阿保面をさ。」と言い放つ。
「心ってやつがどうもうまくいかない」俺は、そのわけを説明しようとするが、それだってうまくいかない。桜が「また、咲いてしまった」そのことが始まりであり、全てのようだ。そして、”俺”は「見た」という景色について話し出す。
"俺"はその美しさとその興奮に、自分を陰気に、不安にしている源泉を――その一端を見た、そんな気分になった。

